コークス船の荷役って?石炭船よりラクやけど、油まみれで濡れとる話

港湾は、運ぶ荷で作業がまるで違う。中でも石炭船は、深さ25mの船倉に降りる、港湾で一番ハードな現場や。ほんなら、その石炭を蒸し焼きにした「コークス」を運ぶ船は、どうなんか。結論から言うと、石炭船よりは体力的にラク。けど、油まみれで、いっつも濡れとるという、別のしんどさがある。この記事は、そんなコークス船のリアルを正直に書く。

そもそもコークスって何?|石炭を蒸し焼きにした燃料

まず、コークスを知らん人も多いと思う。コークスは、石炭を高温で蒸し焼きにして作る燃料よ。

ここがポイントなんやけど、蒸し焼きにして真っ赤に熱くなったものを、水で消火して作る。やけん、僕らのところに届く時点で、もう消火の水で濡れとるんよ。この「濡れとる」いうのが、あとで効いてくる。

船は小さい|600トンの内航船

コークス船は、600トンほどの小さな内航船(国内を回る船)。石炭船が8万トン級の外航の巨大船やったのと比べると、けた違いに小さい。

この「小さい」が、作業のラクさに直結する。石炭船の船倉には螺旋階段や踊り場があって、その上り下りだけでもしんどかった。けどコークス船は小さいけん、そういう階段や踊り場がない。上り下りの負担が、ぐっと軽いんよ。

揚げ方そのもの(クレーンでクラブバケットを使ってつかむやり方)は、基本的に石炭と同じ。船が小さいぶん、体はラク、いう感じやね。

でも、油がすごい/ずっと濡れとる

ほんなら全部ラクかというと、そうやない。コークスには、コークスなりのしんどさがある。

油まみれで、濡れとる。この不快さは、体力のしんどさとはまた別モノよ。ひとつだけ救いなんは、粉じんは石炭ほどではないこと。石炭船は粉じんがすごくて夏はマスクも無理なくらいやったけど(この話は港湾の夏の記事に書いた)、コークスはそこまでではない。

石炭船とコークス船、どっちがしんどい?

両方やった僕の正直な比較を書いとく。

◆ 石炭船:8万トンの巨大船。深い船倉に降りて、階段の上り下りだけでヘトヘト。粉じんもすごい。体力的には一番ハード
◆ コークス船:600トンの小さい船。階段がなくて上り下りがラク、粉じんも少なめ。ただし油まみれで濡れとる。体はラクやけど、汚れる。

どっちが「マシ」かは、正直、人によると思う。体力を取るか、汚れにくさを取るか、みたいな話やね。ただ、「港湾=全部おんなじきつさ」やないいうことは、分かってもらえると思う。同じ港湾でも、運ぶ荷で作業も、しんどさの種類も、まるで変わるんよ。

船種で全然違う、いうのが港湾のおもしろさ

石炭、コークス、塩、プラント資材、コンテナ……。扱う荷が違えば、船の大きさも、揚げ方も、しんどさも全部違う。これが港湾の、しんどさでもあり、おもしろさでもあると思う。

「同じ作業のくり返しは飽きる」という人には、案外向いとるかもしれん。船種ごとの全体像は港湾は運ぶ荷で仕事が全然違うの記事に、一番ハードな石炭船は石炭船の荷役のリアルの記事にまとめとるけん、あわせてどうぞ。

よくある質問

コークス船は、石炭船よりラク?
体力の面ではラク。コークス船は600トンほどの小さい内航船で、石炭船みたいな船倉の螺旋階段や踊り場がなくて、上り下りの負担が軽い。ただコークスは油がすごくて濡れとるけん、汚れやすさという別のしんどさはある。揚げ方(クレーンとクラブバケット)は石炭と同じ。
コークスって何?
石炭を高温で蒸し焼きにして作る燃料。赤く熱くなったものを水で消火して作るけん、現場に届く時点で消火の水で濡れとる。やけん扱うと濡れるし、油もすごい。粉じんは石炭ほどではない。
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この記事を書いた人 IT・営業・製造・整備・港湾と、いくつもの仕事を渡り歩いてきました。今も港湾で働きながら、体を動かせて人間関係に無理のない現場はないか探しよります。きれいな成功談やなく、自分が体験したことだけを正直に書いとります。詳しくは運営者情報へ。