給料が「ちょっと遅れます」は危ないサイン|会社が潰れかけた僕が感じた予兆の話

「今月、給料がちょっと遅れるんですけど」——僕が以前おったIT系の会社が傾きだしたんは、この一言からやった。給料の遅配って、ある日突然ゼロになるんやない。でも後から勉強して分かったんは、遅配は『予兆』というより、もう“末期症状”かもしれんということ。この記事では、そのサインの見方と、本当は遅配が出る前にやっておきたい備えを、実体験+後から学んだ知識で書く。未払いになった後の法的な対処の手順は、別記事(給料未払いになったらどうする?の記事)にまとめとるけん、そっちとあわせて読んでな。

※ お金の話やけん先に断っておく。給料の遅配・未払いは、状況によって事情がちがう(一時的な手続きミスのこともある)。この記事は僕の体験と感じ方の話で、法的アドバイスやない。実際の請求や手続きは、必ず労働基準監督署や専門家に相談してほしい。

予兆は、やんわり始まる|「ちょっと遅れます」の一言

ドラマみたいに、ある日いきなり給料がゼロになる——そういうもんやと思っとった。でも、僕が実際に食らったのは、もっと地味で、やんわりしたものやった。

最初は、「今月、給料がちょっと遅れるんですけど、すんません」。これだけ。金額はちゃんと出るし、ただ数日遅れるだけ。やけん、その時は「あぁ、はい」で済んでしまうんよ。これが、後から振り返るとはっきりした予兆やった。

なんで、すぐ動けんかったか|「きっと一時的」と思ってしまう

正直に言うと、その時の僕は「きっと一時的やろ」と思ってしまった。会社が回らんようになっとるなんて、考えたくもなかったし、毎日ふつうに仕事はあるけん、実感もわかん。

ここがいちばん怖いところやと思う。遅配は『慣れて』しまう。1回遅れて、なんとか振り込まれて、「ほら大丈夫やった」と思う。そうやって「まだ大丈夫」を更新し続けとるうちに、会社はどんどん傾いていく。気づいた時には、もう動きにくうなっとる。

実はこれ、「予兆」やなくて“末期症状”かもしれん

これは当時は分からんかって、後からお金のことを勉強して気づいたことなんやけど——給与の遅配は、『予兆』というより、もう“末期症状”かもしれん。

なんでかっていうと、給与だけは、会社がどんなことがあっても最後まで死守するもんやけん。だって、給料が払えんようになったら、もう人は雇えん。それは会社として終わりを意味する。家賃や仕入れの支払いを後回しにしてでも、給料だけは守ろうとするのが普通なんよ。

その最後の砦であるはずの給与が「遅れます」になっとる——ということは、その裏で資金繰りがもう相当やばい所まで来とる可能性が高い。やけん「ちょっと遅れるだけやろ」と軽う見たらいけん。気づいた時には、もう手遅れに近いことすらある。これを知っとったら、当時の僕はもっと早う動けたはずよ。

いちばんこわいのは、「生活の余力」がないこと

これは身をもって感じたことや。給料の遅配は、生活に余力がない人ほど、まともに直撃する。

その時の僕は、たまたま実家におったけん、給料が止まっても何とか耐えられた。でも、もし一人暮らしで、毎月の家賃を払いよったら——正直、詰んどった。家賃も食費もカードの引き落としも、こっちの都合では待ってくれん。給料だけが「ちょっと遅れます」では、生活が回らんようになる。

ここが分かれ目。同じ「給料が遅れる」でも、貯金や実家という余力がある人は持ちこたえられるけど、余力がない人は一発で生活が崩れる。そして、さっき書いたとおり遅配はもう末期症状かもしれん。やけん本当は——遅配が出てから備えるんやなくて、出る前から備えとかんといけんのよ。

本当の備えは、遅配が“出る前”にある

ここからは、後からお金の勉強をして「先に知っときたかった」と思ったこと。普通に会社員しよる人でも、何も起きてない平常時のうちにやっておくと、いざという時の備えになる。

① 生活防衛資金を貯めておく

万一、給料が止まっても、しばらく生活が回るお金——これを「生活防衛資金」と言うらしい。金額は人によるけど、生活費の3ヶ月分〜半年分くらいを目安にする考え方がよう知られとる。これが手元にあるだけで、「給料が遅れた」くらいで慌てんで済むし、ヤバい会社から落ち着いて逃げられる。

僕は当時これを知らんかったけど、たまたま実家やったけん助かっただけ。一人暮らしやったら、生活防衛資金が無いまま詰んどった。(こういうお金の守り方は、リベラルアーツ大学(リベ大)の公式YouTubeなんかで分かりやすう勉強できる。※僕はここで学んだだけで、回し者やないよ。投資を勧めとるわけでもない。お金の守りかたの勉強先として挙げとくだけ。)

② 自分の「市場価値」を知っておく

もうひとつが、「自分は他の会社なら、どんな仕事ができて、いくらもらえるんか」を平常時から知っておくこと。今の会社がすべてやと思い込まんほうがええ。

別に転職せんでもええ。たまに求人を眺めてみるだけでも、「自分の経験やと、よそではこれくらいか」という相場が見えてくる。

ほんで、これは「いざという時」だけの話やない。自分の価値が分かっとったら、普段から、前向きに動けるんよ。たとえば——よその相場が分かっとったら、それを自分の中の自信にして、今の会社に「給料、もう少し上げてもらえんやろか」と相談してみることもできる(もちろん無茶は言えんし、ダメ元やけどね)。あるいは、他社へ移るきっかけになる。べつに何も起きてなくても、「自分はこのままでええんかな」と、自分の働き方を見直すきっかけになる。会社が傾いた時の保険にもなるし、それ以上に、自分の道を自分で選ぶための材料になるんよ。

もし、もう遅配が出てしまったら

備えが間に合わんうちに、もう「ちょっと遅れます」が出てしまった——その時は、もう末期かもしれん前提で、急いで動く。

ひとつ、現実的な話をしておく。会社が本当に潰れてしまうと、未払い分を請求しても、回収が難しくなることがある。やけん「払ってもらえるはず」と待つより、自分の生活を先に守ることを優先してええ、と僕は思う。

会社が傾いても、働き方の道はいくらでもある

暗い話ばっかりになったけど、最後に伝えたいことがある。一つの会社が傾いても、人生が終わるわけやない。

僕はその後、ハローワークで次の仕事を見つけて、製造・整備・港湾と現場系を渡り歩いていった(ハローワークだけで3回転職した話)。給料未払いの会社にしがみつくより、体を動かして、ちゃんと給料が出る仕事のほうが、気持ちもずっと楽になった。「この会社が無いと食えん」と思い込まんでええ。日本には、会社(法人)だけで180万社以上、個人でやっとる商売まで入れたら350万を超えると言われとる。そんだけある中で、今おる1社が世界の全部なわけがない。体を動かす現場系もあれば、ほかにもいろいろある。自分に合う所は、きっとどこかにあるんよ。

よくある質問

給料が「ちょっと遅れる」と言われた。危ないサイン?
可能性は高い。給料は会社が最後まで死守するもん(払えんと人が雇えん)やけん、それが遅れる時点で資金繰りがかなりヤバい「末期症状」かもしれん。僕がおったIT会社も「今月ちょっと遅れます」から始まって潰れかけた。一時的なミスのこともあるけど、遅配が出たら、もう手遅れに近い前提で証拠を残して、すぐ次へ動くのが安全よ。
遅配が出たら、すぐ辞めたほうがいい?
すぐ辞めるかは状況による。ただ、辞める辞めんに関わらず、証拠を残す・次の仕事を探し始めるのは早いほど安全。会社が本当に潰れると、未払い分の回収が難しくなることがあるけん。
生活に余力がない時、どう備える?
理想は、何も起きてない平常時に「生活防衛資金」(給料が止まっても生活が回るお金。生活費の3ヶ月〜半年分が目安とよう言われる)を貯めとくこと。あわせて、たまに求人を見て自分の市場価値を知っとくと、いざという時に落ち着いて動ける。僕は実家やったけん耐えられたけど、この備えがあれば一人暮らしでも慌てんで済む。
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この記事を書いた人 IT・営業・製造・整備・港湾と、いくつもの仕事を渡り歩き、給料未払いも実際に経験しました。今も港湾で働きながら、体を動かせて人間関係に無理のない現場を探しよります。きれいごとやなく、自分が体験したことだけを正直に書いとります。詳しくは運営者情報へ。