塩の船の荷役|溶けて固まった2万トンの塩を、重機で崩す仕事
港湾は、運ぶ荷で作業がまるで違う。石炭やコークスみたいな燃料もあれば、「塩」を運ぶ船もある。塩と聞くと、サラサラしとるイメージやろ?ところが現場の塩は、暑い地域を経由してくるあいだに溶けて、また固まって、カチカチのかたまりになっとる。それを重機で崩すところから始まる。この記事は、そんな塩の船の、地味やけど独特な荷役のリアルを書く。
塩の船は2万トン|粗塩を大きくしたような粒
僕が扱った塩の船は、2万トンくらい。石炭船(8万トン)ほどではないけど、そこそこの大きさよ。
積んどる塩は、料理で使うサラサラの塩とは全然ちがう。粗塩(あらじお)を、もっと大きくしたような粒やと思うてくれたらええ。ゴツゴツした、大きめの粒よ。
やっかいなのは「溶けて、また固まる」こと
塩の船で、いっちばんやっかいなんがこれ。塩が、溶けて、また固まっとるんよ。
塩は暑い地域を経由して運ばれてくることがある。その暑さで一度溶けて、それが再び固まって、カチカチのかたまりになる。こうなると、そのままではクラブバケット(クレーンに付けた大きなつかみ)でつかめん。
やけん、まずは固まった塩を、重機で崩すところから始まる。崩して、つかみやすい状態に寄せてやる。「塩を揚げる」いうても、いきなり揚げられるわけやなくて、この下ごしらえが要るんよ。
揚げ方|重機で寄せて、クラブバケットでつかむ
崩したあとの揚げ方は、燃料系の船と近い。重機で塩を寄せて、クレーンのクラブバケットでつかんで揚げる。
クラブバケットは真下しかつかめんけん、船倉のすみっこや、届かんところの塩は、重機で中央に寄せてやる必要がある。このへんの「人と重機で寄せる」段取りは、石炭船と考え方は一緒よ(石炭船の記事にくわしい)。
地味やけど、掃除も仕事のうち
もうひとつ、塩の船で地味に効くんが掃除。船倉には螺旋階段や踊り場があって、そこに塩が残る。この階段や踊り場に残った塩を掃除するのも、ちゃんと仕事のうちなんよ。
港湾の作業は、こういう「地味やけど、やらんといけん」ことの積み重ね。派手さはないけど、こういうところをちゃんとやるのが現場よ。地味な作業の話は港湾は地味な作業ほど怖いの記事にも書いとる。
塩も、港湾の「荷で違う」の一例
塩の船は、「溶けて固まる」という、他の荷にはない性質があるけん、崩す・寄せる・掃除するという独特の手間がかかる。石炭ともコークスとも違う。
ほんまに、港湾は運ぶ荷で全然ちがうんよ。船種ごとの全体像は港湾は運ぶ荷で仕事が全然違うの記事にまとめとるけん、他の船も気になったらのぞいてみてな。
よくある質問
塩の船の荷役で、一番やっかいなことは?
塩はどうやって船から降ろす?
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