港湾の仕事に将来性はある?|若い子は辞める・平均50代・機械化の行方を現場から考える

「港湾に興味はあるけど、この仕事、先はあるん?」「自動化でなくなるんじゃ?」——転職先を考えるとき、ここは外せんよね。先に、現場で働きよる僕の結論を言う。これから入るのは、アリやと思う。理由はシンプルで、日本は島国で、貿易量の99.6%は船で運ばれとるから(出典は本文で)。ただし、いいことばっかりは書かん。現場の平均年齢は50代くらい、若い子はすぐ辞める、人はずっと足りてない——そういう正直な現状も全部並べたうえで、将来性をどう見るか、一緒に考えていくね。

まず正直な現状から|若い子は入っても、すぐ辞める

きれいごと抜きで、現場の年齢の話をする。僕の実感では、現場の平均年齢は50代くらい。おじさん、多め。ほんで、若い子は入っても、すぐ辞めていく

理由は、はっきりしとると思う。仕事内容のしんどさと、人間関係の難しさ。夏の船倉は灼熱やし(港湾の夏の記事参照)、上下関係もある世界やけん、合わん子には合わん。人間関係の実態は人間関係のリアルの記事に書いたとおりで、ほとんどはいい人なんやけど、最初の壁を越える前に辞めてしまう子が多いんよ。

つまり、少なくとも僕の見える範囲では「若い人材がどんどん育ちよる」とは言えん。よその会社は違うかもしれんけど、うちの現場の正直なところよ。ほんじゃあ、この業界に未来はないんか?——僕は、そうは思わんのよ。その理由を、これから順番に書く。

人は、ずっと足りてない

現場におると、人手不足は肌で分かる。人が足りてない、というのがずっと続いとる感覚よ。人が少ない日は、一人で回る現場が増えて、その分しんどいけんね。人が少なければ、それだけ余裕もなくなる。やけん会社は、人を欲しがっとる

これ、これから入る側から見たら、悪い話ばっかりやないんよ。未経験でも門戸が開いとる(僕も未経験・無資格で入った口)。資格の費用は会社持ちで、フォークリフトや玉掛けみたいな国家資格が働きながら手に入る(未経験から国家資格の記事にくわしく書いとる)。人が足りん業界は、入ってきた人を大事にせざるを得んのよ。

データで見る|日本の貿易の99.6%は、船で運ばれとる

ここからが、この記事の芯。「港湾に仕事は残るんか」を考えるとき、僕がいつも思っとることがある。日本は島国。海外との物のやり取りは、船がメイン。飛行機もあるけど、運賃が高いうえに、一度にたくさん運べんけんね。

これは僕の思い込みやなくて、国のデータがある。数字で見るとこうよ。

要するに——海外から来る物の、ほぼ全部が船。ほんで、船で来た荷物は、必ずどこかの港で誰かが揚げんといかん。この構造は、島国である限り簡単には変わらん。「港の仕事そのものが消える」心配は、かなり小さいと僕は見とるよ。

ひとつ正直に添えると、荷物の中身は変わっていく可能性がある。たとえば石炭は、脱炭素(二酸化炭素を減らす世の中の流れ)で長い目では減っていくかもしれん。ただそれは「石炭の代わりに別の荷が増える」という話で、船で物が来ること自体は変わらんけんね。

機械化・自動化は来るんか?|現場からの見立て

ほんじゃあ「仕事は残っても、機械に取られるんじゃ?」の方はどうか。これは現場におる人間として、正直に見立てを書く。変わりそうな気配は、ある。でも、一気には進まんと思っとる。理由は2つ。

1つ目は、お金の問題。自動化の設備は高い。ほんで「導入したら、どれだけ経費が減って、誰がどれだけ得するんか」が、はっきり見えにくい。見えにくい投資には、お金が集まりにくい。「誰がお金を出すんか」問題で、話が進まんことは多いと思うんよ。

2つ目は、荷物の形の問題。コンテナみたいに形が決まっとる荷は、機械化のイメージがつく。実際、大きい港のコンテナはどんどん自動化が進みよる(世界や日本の自動化が今どこまで来とるかは、自動化の今の記事にまとめた)。でも、石炭や塩みたいなばら積みの荷(バラもの)は、形が決まっとらん。船倉の隅に残った荷を掻き出したり、状態を見ながら崩したり——荷ごとの作業の記事に書いたとおり、人の手と判断が要る場面がどうしても残る。僕の現場もバラものがメインやけん、「明日から全部機械で」とは、ちょっと想像がつかんのよ。

念のため正直に断っとくと、大きい港では「連続アンローダー」みたいな機械での荷揚げが主流になっとって、僕の現場(クレーンと人の手でやる方式)が港湾全体の標準ってわけやない。やけん「機械化は既にある程度進んどる。それでも人の仕事は残っとる」というのが、正確なところやね。

結論|「人が減っていく」からこそ、今のうちに入る手はある

まとめるよ。長い目で見たら、機械化で必要な人員は減っていく方向やと僕も思う。でも——ここで見方をひっくり返してほしいんよ。

荷物は減らん(島国やけん)。人は減っていく(高齢化と機械化で)。ということは? 残った人の仕事は、最後まで残る可能性が高いんよ。若い子が少ない現場やけん、今から入って経験と資格を積んだ人は、上の世代が抜けていくほど貴重になっていく。「先細りの業界」やなくて、「人の方が先に減りよる業界」——僕はそう見とる。

もちろん、未来のことやけん保証はできん。無責任に「絶対安泰」とは言わん。ただ、「自動化でなくなりそうやから」という理由だけで港湾を選択肢から外すのは、データを見る限りもったいない——これが、現場で働きよる僕の正直な結論よ。仕事の中身や給料のリアルは港湾荷役の本音の記事に全部書いとるけん、興味が出たらそっちもどうぞ。

よくある質問

港湾の仕事は自動化・機械化でなくなる?
気配はあるけど、一気には進まんと見とる。導入のお金を誰が出すんかという問題があるし、コンテナは自動化できても、ばら積みの荷は人の手と判断が要る場面が残るけん。「なくなる」より「必要人員が減っていく」が近い実感よ。
港湾業界に将来性はある?
日本の貿易量の99.6%(2023年・トン数ベース、国土交通省の海事レポート2025)は海上輸送。島国やけん、船で物が来る構造は簡単に変わらん。港で荷を扱う仕事そのものが消える心配は小さい、というのが現場の実感よ。
若い人が少ない業界に入るのは不安…
平均年齢50代くらいで若い子はすぐ辞める、は事実。ただ人がずっと足りてないけん、未経験でも入りやすく、資格費用も会社持ちで大事にされやすい。上の世代が抜ける分、仕事は残っていく面もあるよ。
PR

「現場で経験を積んだ先に、施工管理(現場監督)へキャリアアップする」という道もあります。職人・現場作業員から施工管理を目指す人向けの転職支援サービスです。今の経験がどんな道につながるか、のぞいてみるだけでも。

▶ 職人から施工管理エージェントを見る
この記事を書いた人 IT・営業・製造・整備・港湾と、いくつもの仕事を渡り歩いてきました。今も港湾で働きながら、体を動かせて人間関係に無理のない現場はないか探しよります。きれいな成功談やなく、自分が体験したことだけを正直に書いとります。詳しくは運営者情報へ。